下手の横好き語学学習日記


by telescopio

630キロの通勤

今回も新聞か何かの記事。
テーマはフランスの遠距離通勤事情。
「毎朝、職場に着くとき、彼らはすでに交通機関内で2時間を過ごしている。それも、RER(郊外電車)でも地下鉄でもなく、TGV(フランスの新幹線)で。ディジョン~パリ間の通勤についてのレポ」
このように記事が始まっている。
さて、ディジョンてどこですか。
こういうとき、フランスが好きでフランス語を習っている人ならすぐ判るんだろうなぁ。確か有名な街だよね。ま、とりあえず、タイトルにあるように、パリ~ディジョン間が630kmということなんだろう。
しかし、う~ん、630キロって...?
札幌からだと、えーと、海の中かしら。

閑話休題

ディジョン~パリ間の通勤をしているブルゴーニュ人(?)は数百人いるそうで、駅から職場までの時間を除いて片道1時間40分。通勤に要する時間は1日約4時間になる。しかしこれを特権と考える人もいる。
「ラッシュアワーのRERにくらべたら、クラブメッドだよ」と17年間パリ~ディジョン間の通勤をしているロランは言う。



確かに4号車(定期券を持っている乗客専用の車両)の雰囲気は、それに近いものがある。毎朝の儀式のようなコーヒー、誕生日やクリスマス、復活祭、そして金曜の帰りの車内では「聖なる週末」を祝うワイン。
一方「好きでやってることと思わないでくださいよ」とベルトランは言う。「ディジョンに良い仕事があったら、誰もパリになんか行きませんよ」
そして他の乗客と一緒に道中を楽しむことが、負担を軽くしている。
「じゃなきゃ、おかしくなっちゃいますよ」とベルトランは認める。「一度、グループにウンザリして、話に入らず、知らん顔を続けようとしたこともありますが、きつくて結局輪に戻りましたよ」
そこには暗黙のルールがあり、インターネット上のコミュニティーもできた。
座ろうとしたとたん「あ、そこはミュリエールの席だよ。ま、今日は水曜だから大丈夫だけど」などと声がかかることもある。
「グループの中には、会社の社長も多くて、相談事があるときなんか便利ですよ。ベルナールの娘さんが服飾の勉強をしたがっていると聞いて、私の会社でインターンの仕事を世話したことがあります」とエリック。シンプルには、税理士のベルトランにセシルが申告の相談をしたという例も。たいしたネットワークである。

...というような内容。
通勤に往復4時間というのは、首都圏の人にとってはそんなに驚くようなものではないと思うけど、TGVでゆったりとコーヒーやときにはワインを飲みながら、通勤仲間と情報交換をしてすごすなんて、日本の4時間通勤とは全然違う気がする。
意外だったのは、仲間がいなかったら耐えられない、という意見。
だってフランス人でしょう?
つるむのが嫌いなんじゃないの?それとも実はイタリア人とか?
そのまま先生に(日本語で)言ったら「毎朝2時間だよ?黙って列車に乗ってられるか?」と逆に聞かれた。
えーと、乗ってられると思いますが...いや、17年間となると判らないけど。
つるむのが嫌い以上に、話がしたいってことなのかもね。なんといっても、彼ら議論好きだし。
それにしても...”そこはリュミエールの席だよ”って、田舎の銭湯の話みたい(笑)。
それから「17年間も通うくらいなら、パリに引っ越せばいいのにね」と私と友人が言ったら、先生は「パリに引っ越す?ディジョンに住んでる人が?冗談じゃない。だいたいパリなんて住むところじゃない」と全否定したのもおもしろかった。
私達の先生はアルザスの出身で、パリには住んだことがない。さすがに遊びには行くみたいだけど、そう頻繁でもなさそうだし、話しぶりからあまり好きじゃないのはなんとなく感じていた。
住むところじゃない...田舎の日本人が東京に対して持っているイメージと近いかな(^_^;)。
世界中で、都会に憧れつつ住むには不向き、と言う人は多いけど、一部に”すっぱいブドウ”も含んでるんじゃないのかな。

そういえばかつてロンドンでも、宿の兄ちゃんが「ヨーロッパ人はUKが嫌いで、UKのアイリッシュ、スコティッシュ、ウェルシュはイングランドが嫌いで、イングリッシュはロンドンが嫌い。俺は嫌われ者の中心地に住んでいるのさ」と自嘲してたっけなぁ。
どう答えて良いか判らず、たいていの日本人はロンドンのこと好きだよ、と一応言ってみたけど、 I know, thanks と笑った口調がまたさらに自嘲的だった。
原因を探って良い方に変えて行く意思がないなら、一生そこでいじけてなさい(笑)。

覚えたい単語&成句
au fur et à mesure 徐々に、~に応じて
démarrer 起動する、(エンジンが)スタートする
trajet 道のり
enfin でもね、ただし
rejoindre 向かう
commun 公の
heures de pointe ラッシュアワー
coincer 固定する
aisselle ワキ
d'ailleurs ちなみに
rituel 決まった、様式化した
pot アルコール
truster 独占する
abonné 定期券利用者
choix de convenance 好きで選んだこと
avouer 認める
fâcher いらいらさせる
bouder ふてくされる、 そっぽを向く
habitué 常連
à force de~ ~を続けることで 
communauté コミュニティ
syndicaliste 労働組合員
sous la main 手元に
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by telescopio | 2010-08-19 00:17 | フランス語