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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

二兎(以上)を追ってみる

フランス語のレッスン。
もうすぐNOVAの期限が切れるのに、ポイントがけっこう残っていて、最近焦り気味。
無駄に捨てるよりは、とあえて恐怖のマンツーマンを受けてみた。
昨日したことを訊かれて、イタリア語の勉強をしたと言ったら、「えっ、イタリア語やってるの?他には?」と驚かれ「英語と、イタリア語と、アラビア語、それとフランス語です」と答えたら「混ざらない?」と。
よく訊かれるんだよね、これ。一度にいろいろやって、ごっちゃにならない?って。
少し前までは「ならない」と答えていた。
私がイタリア語を始めたとき、すでに英語はそこそこ話せるようになっていたので、レベルに差があり、語彙も比較にならないので、混同しようがなかった。
...が、最近アヤシクなってきた(イタリア語が上達したから、ではない。念のため)。
「どっちが何語だっけ?」というレベルの「混乱はないけど、うっかり言い間違うことが、たまにある。
特に、フランス語にイタリア語が混ざる。やっぱり似ているから、というのも大きいけど、それ以上に、なんというか、脳のモードの問題。
英語で話しているときに「うっかり」はほとんどないのは、頭がすっかり英語モードになるせいだと思う。
フランス語は、まだまだフランス語モードなんて段階ではなく、かなり考え考えしか話せなくて、イタリア語もスラスラ出てくるという状態ではないので、「えーと、○○ってなんて言うんだっけ」と立ち止まると、イタリア語初級暦が長いので、多分頭が「何か言葉を捜している → イタリア語検索モード」と勘違いするんじゃなかろうか。ちょっと変なたとえだけど。




逆に、うっかり間違うというのは、あまり意味のない間投詞や接続詞に多い。
「でも」とか、「まったく!」とか、「多分ね」とか。
こういうのは、意味(訳?)を覚えて使っているのではなく、場面対応で覚えている言葉だと思う。
  「多分ね」と言いたい。 → イタリア語で「多分」は? → forse 
というのではなく
  うーん、まあそうかな...という気分 → この場面で使うのは forse 
というか...説明になってないかな。
だから、もし「多分」をフランス語で何と言う?と考えれば、プテートルと出てくるけど、場面に反応して、考えるより先に、フォルセ~、と言ってしまうことがある。

しかし先日、ついにそういうレベルではない混同をした。
ネイティヴのアラビア語スピーカーに、お試しでアラビア語レッスンをしてもらったときのこと。
もちろん直接法で習えるレベルではないので、英語を媒介語にしてのレッスンで、単語の意味の確認なんかは英語で答え、質問も説明も英語、というものだった。
そしたら、見事に間違えました。
「彼は新しい生徒です」とアラビア語で言おうとして「Huwa student jadiid」と、思いっきり。
アラビア語は会話の練習をまったくしていないし、そもそも言語的に英語とは距離がかけ離れているので、混同はありえないと思っていたんだけど。
うーむ。

ところで、アラビア語は直接法で習えるレベルではない、と書いたけど、イタリア語は最初からイタリア語で習った。
年単位で習ってる割に、すごい低レベルだけど、それでもよくぞここまで...と我ながら感心する。
だって最初は、先生が何か言って、期待に満ちた目でこちらを見ても「Repeat after me」なのか「Listen carefully」なのか、はたまた「Answer my question」なのかさえ、見当もつかなかったんだから。
おかげで、かどうか知らないけど、今でもカメの歩みながら、イタリア語はイタリア語のまま聞いている。一度日本語に訳して考える、ということがない。
時々自分でも「何でこの人(先生)の言ってることが判るんだろう」と不思議な気がするときがある。
私が「外国語を話せるようになりたい」と思った一番の理由は、世界中の人と友達になりたいとか、旅行に便利だとか、そういうことではなく「外国語を話すって、どんな気分だろう?」というのに尽きる。
今となっては、英語を話しても、別にどんな気もしないし(^_^;)、フランス語は、まだ話しているという段階ではない。つまり、言ってることの内容はどうでも良くて、ちゃんと動詞の変化があっているか、名詞の性に形容詞があっているか、そういうことに注意がいっている。
イタリア語あたりは、少し観察できそうな気がするんだけど、まだ話すことに一生懸命になっていて、どんな気分かまで味わえない。
これもリラックスして話せるようになったら、どんな気もしなくなるのかな?

言語は二つ目からはラクだというけど、決してそんなことはない。
ただ一つ言えるのは、会話に関しては度胸がついてくるので、上達は早いかもしれない。
間違ったってかまうもんか、お金払ってるんだから、先生が直してくれるのが当り前だ、と開き直り、その文型を習っていなくても、「多分関係代名詞の使い方は同じだろう」とか、勝手に英語やイタリア語のパターンにあてはめて(結果的に)ムチャクチャなことを言ってみる。そして「さあ、私の言いたいことを判れ。そして正しい言い方に直して教えろ」とばかりに堂々としている。
先生にしたら、たまったもんじゃないだろうけど...。
by telescopio | 2005-08-31 23:44 | 語学全般