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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

異文化系(かる~いもの)数冊

異文化系(かる~いもの)数冊_d0018759_22285143.jpgあらら...と本屋で思わずつぶやいてしまった『不思議探検サウジアラビア』
ついこの間出た『恋するサウジ』と同じ著者の、サウジ本。
出版社も違うし、たまたま出版時期が重なっちゃっただけなんだろうけど、うーん、こういうのってどうなのかしら。
今回出た方は、DVDつきでお値段も2400円とちょっと高め。立ち読みした範囲では、内容もけっこう被っていて、人によっては「どうせならこっち買えば良かった」と思うのでは?私もサウジに関する読みやすい本はめったに出ないと思えばこそ、『恋する』を即買いしたので、なんとも微妙な気持ち。

異文化系(かる~いもの)数冊_d0018759_22402522.jpg続いて、以前1と2について、あんまり面白くなかったと書いた、女優中谷美紀の『インド旅行記』の3。
4回インド旅行に行ってるので、4巻まで出るのかと思ったら、3巻で終わりとのこと。日程をよくみたら、3回目と4回目の東西インド旅行は日数が最初の2回よりずっと短いので、日記の体裁を取った本では、当然分量も少なくなるのだった。
今回は、前の2冊に比べて読みやすかった、というか、まだ読む価値があった印象。読みやすいという点では前2冊もさらさらーっと読めたけど、あまりにひっかかりがなさすぎてつまらなかったのが、今回はもう少し、見聞きしたものについて、彼女自身がどう感じたか掘り下げている印象。
やっぱりインド旅行の最初の頃は、本人の心が疲れていたのかも。今回の本の最後にも、映画の撮影で疲れ果てていて、ガンジス河の沐浴風景を見ても無感動だったと書いていたし。
それなら、そういう時期に書いたものをそのまま出版するのは甘いのでは、という風にも言えるんだけど、まあそこまではね。本職の作家じゃないんだし。
そして、紡績工場を見学した場面で、インドでは天然繊維を生産して欲しいという思いに「自分のところには大量の核を保有しているのに、イラクや北挑戦には許さないアメリカのようで申し訳ないけれど」という前置きをつけているのを読み、ちょっと目を見張った。
今の彼女くらいの立場で、こういうことってなかなか公には言いにくいんじゃないかな、と思うんだけど、これは勇気なのか悪い意味でピュアなのか。勇気だと思いたいな。





異文化系(かる~いもの)数冊_d0018759_2315933.jpgインドつながりで、最新刊(8巻)の出た流水りんこの漫画『インド夫婦茶碗』
(画像は、私がより面白いと思ってる『インドな日々』の方だけど、こっちは続きが出る気配もないので...)
インドの漫画というより、子育て漫画になってきた感じだけど、新刊が出ると、つい立ち読みしている(コラ)。
1巻・2巻あたりの妊娠~出産期は、かなり生々しくリアルに書いているので、下手なマタニティ雑誌とか読むより判りやすいし、産前産後の女性の大変さについては、世の中の男性すべてに読んでもらいたいと強く思うけれど、こどもも大きくなってきたし、日本で子育てをしている中、実際の話を書くのって難しくないのかな。お友達とか学校の先生とか、何かと気を遣うような...。
高橋由香利の人気漫画『トルコで私も考えた』も、特にこどものことと限定はしてなかったけど、やはり実話は何かと書きにくいというようなことを、4巻のあとがきで書いてたし。
ま、とにかく話の中心が小学生の育児になってきて、正直私は興味を失いつつある。

インドの隣に行って、パキスタンとなるとかなり本も少ないけど、漫画にいたってはメジャーではこれだけでは?と思うのが『それいけ!パキスタン通い妻』
けっこう前の本の割に、今でも本屋で並んでるとこを見ると、それなりに売れてるんだろうな。駐在妻に友達が送ってあげるとか、これから赴任予定の人が買うのか?
内容は結婚早々イスラマバードに転勤が決まった夫に、同行はせずに定期的に通った妻のパキスタン見聞録といった感じ。
絵はあっさりして見やすいし、ネタも悪くないと思うんだけど、うーむ、正直、漫画としてはイマイチ。オチが面白くなくて笑えない。
ただ、日没のアザーンの時間を「パキスタンで一番好きな時間」といい、祈りの声は癒しに通じる、という感想はイスラム圏好きなら大いに頷くところかと。

漫画つながりで、小田空の最新刊(といってもけっこう前に出たけど)『中国の骨は一本少ない』
中国ネタも少々尽きてきた感のあった著者。この本では香港に挑戦してます。
北京語のできる日本人が、広東語世界をどう見るか?という視点はちょっと面白いかも。
それと、台湾や香港でのPCの漢字入力の話は、大変興味深かった。台湾はまだしも、香港の「バラバラ入力」は私には絶対できない芸当ですわ。
そういえば、ずっと前にテレビで、広東語話者がケイタイメールの入力をどうするか(北京語ならピンインがあるから、日本語のローマ字入力のようなことができるけど、広東語話者の多くは北京語が苦手だし、広東語の発音で入力しても漢字変換ができない)というのをやってて、大変だなぁと思ったけど、当然ケイタイだけじゃなくPCだって同じことが起きるわね。
でもなぁ、あの方式じゃ、なんというか、脳の体操にはなるかもしれないけど、できるようになる前にイヤになる人はいないのだろうか...。
by telescopio | 2006-12-17 23:40 | 読書