世界の言葉でこんにちは
2011-08-21T11:49:05+09:00
telescopio
下手の横好き語学学習日記
Excite Blog
Pray for Libya! 2
http://telescopio.exblog.jp/14390439/
2011-08-21T11:49:05+09:00
2011-08-21T11:49:05+09:00
2011-08-21T11:49:05+09:00
telescopio
雑記
西部戦線はザウィヤの隣町でカダフィ軍の反撃にあい足止め中、東部はまだブレガで攻防中、南部はどうなったか判りません。
補給路のないトリポリは、援軍が来ないと早期に銃弾を使い果たしてしまいます。すでに犠牲者は数百のオーダーです。
ここが正念場です。
大震災のとき、世界が日本のために祈ってくれたように、今リビアのために祈りたい。
カダフィ側とかNTCとかFFsとかは関係ない。少しでも犠牲を減らしたい。
シリアの革命を応援している人は、あくまで政権側が抵抗した場合、最後に何が起きるかよく見ておいてほしい。
Save Libya.]]>
Pray for Libya!
http://telescopio.exblog.jp/14384338/
2011-08-20T12:16:00+09:00
2011-08-20T13:04:51+09:00
2011-08-20T12:16:58+09:00
telescopio
雑記
今日明日がヤマと思われます。
ここからカダフィ側が巻き返して勝利する可能性はないと言い切れますが、最後に自暴自棄の大惨事を起こす可能性はまだあるでしょう。
反体制派にも、多数の市民を犠牲にすることなく、再生に必要なエネルギーを無駄に消耗することなく、すみやかに目的を達成してほしいと思います。
最終目的はより良いリビアを作ることですが、まずはカダフィを権力の座から降ろすこと。彼を殺すことが目的ではありません。
西部戦線がザウィヤを制圧したことにより、トリポリはチュニジアからの補給路を断たれました。この段階で首都への一進一退が続くと、人質同然のトリポリ市民が危険です。
そのせいか、昨夜からかなり激しいNATOの空爆がトリポリで続いています。
東部では原油積み出し港のブレガを巡る攻防が長く続いています。ユニス参謀の暗殺以来、NTCに動揺や足並みの乱れがありましたが、この数日、西部戦線の躍進に力を得てか、東部戦線も均衡が崩れ、NTCが押し気味になってきたようです。カダフィ側の焦り・士気の低下も影響しているものと思われます。
南部も動いています。フェザーンのいくつかの街が反政府勢力下になったようです。今後大きな衝突があるとすれば、もちろんセブハーでしょう。
トリポリでは、ICCから逮捕状の出ていたサヌーシ氏が、NATOの空爆で死亡したようです。
カダフィはすでにトリポリにいないという説もあります。
トリポリ空港が反政府軍の手に堕ちたという説もあります。
全てがカダフィ側の情報攪乱作戦だと言う声もあります。
もちろん最大の課題は「カダフィ後」です。
カダフィが殺されたら報復戦争を始める、と公言している支持部族がいます。
NTCの内部分裂も心配です。
膠着状態を打開したFFsと、「正当な代表」と承認されているNTCの関係も、今後どうなるか判りません。
カダフィの圧政を嫌って、早くに海外に出ていた人達が国づくりに参加するために帰国すれば、そこに意識の違いも出てくるでしょう。
広く国民が武器を手にしてしまった今、一刻も早く市民生活を安定させないと、イラクのような混乱状態に陥るのは簡単です。インフラ再整備を行うには治安の安定が必須です。
チュニジアもエジプトも、まだ「革命」の成功例を示せずにいます。長く続いた体制を打倒するには時間もかかるし、それなりの痛みも伴うでしょう。
曲がりなりにも野党のあったチュニジアやエジプトと違い、リビアには政治政党そのものがありません。まともな行政組織もありません。民主化に向け、彼らはすべてをゼロから始めるしかなく、海外経験のあるインテリ層が知恵を出し合うにしても、住んだ国による違い、部族間の思惑の違い、地域格差、旧体制側の人間をどこまで登用するか等、課題は山積みと思います。
でもリビアが困難を克服することで、励まされる国は世界にたくさんあるはず。
بارك الله في ليبيا
始まりから今後の懸念・展望まで、よくまとまったインディペンダントの記事(東部中心)
現地で素晴らしい取材を続けているスカイニュースの記事(西部)2本目の動画は必見。]]>
眺めて楽しむ雑誌
http://telescopio.exblog.jp/14332324/
2011-08-12T11:36:47+09:00
2011-08-12T11:36:48+09:00
2011-08-12T11:36:48+09:00
telescopio
雑誌系
なぜ今?と思うけど、まあ「いまこそ知りたいイスラム」というのが特集の『PEN』。
表紙はもちろんイスファハン。この青をみただけで、なんだかよく判らなくても買っちゃう人がいそうだ。美しいですね。
内容は、まあ簡単なイスラム入門(教義・歴史等)だけど、各地のモスクの写真が美しいので、それを眺めるだけでも良いかも。ジェンネ、西安、ジョグジャカルタなどのものもある。モスク建築の簡単な解説もある。カイロに留学経験のある僧侶が語る「仏教者の考えるイスラムの魅力」なんて記事も面白いかも。
”イスラム社会を動かす12人”なんて記事は、まあちょっと微妙だけど。王様、首相、テロリスト、軍人と多彩な顔ぶれ(笑)。ヨルダンのラニア王妃も「ムスリム女性解放の旗手」なんて紹介されてるけど、この人、ヨルダンではあまり評判が良くない。確かに慈善事業とかやってるけど、大変な浪費家として知られ(クウェート生まれだからか?)パレスチナ人で美人なこともあり、パレスチナ系住民にはそこそこ人気はあるようだけど、王様も浪費家らしく、今の情勢ではちょっと心配な負夫妻...という意味で「動かす12人」に入っているのか?(笑)
第二特集の「列車で旅する北ヨーロッパ」は、涼しげな風景がこの蒸し暑い夏には魅力的。エストニアのタリンなんかも美しいし、こちらも眺めて楽しい。]]>
コメント
http://telescopio.exblog.jp/14306212/
2011-08-08T22:14:00+09:00
2011-08-11T00:35:58+09:00
2011-08-08T22:14:56+09:00
telescopio
雑記
あまり続けてる意味もないんだけど~。]]>
アラブ動乱関係本
http://telescopio.exblog.jp/14179869/
2011-07-24T19:47:00+09:00
2011-08-11T00:35:22+09:00
2011-07-24T19:47:34+09:00
telescopio
読書
識者の間でも予想外だったようだし、現在進行形すぎで先の予測ができず、そのジャンルで一定のポジションにある人はあまり大きく予測を外したくないだろうし...という感じだろうか。
少し出そろってきたところで、とりあえず感想を。
まずは何じゃコリャ系。
『55分で中東の激変の「なぜ?」がわかる本』。タイトルもひどいけど中身も負けていない。
まず紙面がスカスカ。すごく急いで作った感ありあり。そして各国の現況みたいなのをザザーッと書いてあるけど、あまりに基本的なことすぎて、このレベルのことを知らない人が今のアラブ情勢に関心を持つことはあり得ないという仕上がり。職場等で軽い話題にのぼったとき、シリアとリビアの違いも判らなくて恥をかいた人が間に合わせに読むとかならいいかも。
次も似た感じだけど...。
『ニュースがわかる中東・アフリカの紛争地図』。
これは上記よりはデータがいくらか充実してるかな。近年あまり話題にならない西サハラ、ソマリア、エチオピアなどの他、中国や北朝鮮情勢にふれる部分があったり、ムスリム同胞団の系統図なども盛り込み、間に合わせ感は低い。
しかしこの表紙はなんとかならなかったのか。 次は『中東・イスラーム諸国民主化ハンドブック』。
ハンドブックというだけあって、読み物ではなく、事実関係の列挙。政党はどんなのがあって、選挙はどういう法律に基づいてどう行われて、議会はどういう構成で...というのが淡々と国別にまとめてある。
関係の記事を書いたりする人が、常時手元に置いて確認するような使われ方を目指したものと思われる。当然別に面白くはない。
中東地域のイスラーム諸国というくくりなので、トルコも載っている。
こちらは中東関係の新書ではおなじみの宮田律さんの本。何人かいる「中東といえば」系の人の中では、今回の件で本を出したのはこの人が最初じゃないだろうか。勇気あると思う。よい意味で。
こんな事態誰も先の予測なんかできないし、どんな偶然が結果を左右しないとも限らない。予測が外れたって経歴に傷がつくわけじゃないし、判りませんでもかわまないから、普段識者として通ってる人には概説してもらいたい。
5月に出た本で「はじめに」は4月と書かれているから、このときとはやや状況が変わってきている。シリアの状況についてはほとんど言及しておらず、もしアサド政権が倒されることがあれば、という形で起こり得る危機について触れている程度。
次にちょっと毛色の違う本。
『現代思想4月臨時増刊号 アラブ革命』。
けっこうたくさんの人の寄稿(?)と座談会的なもので構成。時期的なこともあり、エジプトとチュニジアが焦点。
特段の意識合わせをしていないと思われ、論調はさまざまだけど、それが良いともいえる。
普段お金を払って読んでもらう立場でない人も多いのだろう、全体的にアカデミックな書き方が多く、基礎知識があることを大前提としているのかちょっと難しいし、正直かなり読みづらいものもある。興味のない人には読めないこと請け合い。
でも素人にとっては新しい発見も多く、当然ながら読みやすさ優先では取りこぼしもあるんだな、と思わせる。
読みやすくて納得も行ったのがこれ。
『中東民衆革命の真実』。まあ、タイトルはなんだけど。
これは著者が特派員として暮らしたことのあるエジプトに的を絞っている。そして最初から「チュニジアの革命が起きたとき、エジプトには影響しないt思った」と言い、なぜ予測が外れたか、それを考えることで見えてくるものがあるのではないか、という切り口で入っていく。
つまり、著者が何を根拠に「エジプトで革命はおきない」と思ったのか、その根拠としたものが変化したのであればそれはなぜか、というふうに。これはなかなか面白かった。
特に今回の革命を主導した青年層と、旧世代との間にあるギャップ。旧世代が今回の革命に抱いている違和感を分析したあたりは秀逸。
判りやすすぎる話は少し差し引いて考えなければと思いつつ「いやほんと、そうだよね」と、エジプト人ではないけれども旧世代人の私なんかは何度も膝を打った。
この本はオススメ。
思うに、革命がチュニジアだけで終わっていたら、失礼ながら、それほど世間の関心をひかなかっただろう。
もしエジプトだけだったら(あるいはエジプトどまりだったら)ムバラク体制のあれやこれやを解説する本がたくさん出たかもしれない。
でも、その後のドミノでは、どんどん事情の違う国がまざってきて、しかも政府が国民に銃を向ける異常事態が各地で発生したので、皆さん絶句してしまった。
長期独裁政権というのは、この地域ではむしろ一般的だから、同じ不満をどこの国の人も持っていて不思議はない。でも、どこの国でも、それだけが問題だったわけではない。
もし今改革を叫んでいるすべての国で政権が倒れたとすると、その後各国が進む方向はバラバラになるだろう。
そして対外的にも、各国の世界情勢における位置がかなり違う。資源のあるなし、アメリカの利権とのからみ、アラブ諸国内での位置。全部違う。それがつまり、外国の干渉がどの程度入ってくるかの違いを招き、それを受け止める国内の事情もまた違う。
それをまとめて「アラブ動乱」として解説しようとしても、それはやっぱり難しいよね、確かに。]]>
2万通りの死
http://telescopio.exblog.jp/13225303/
2011-03-24T01:02:02+09:00
2011-03-24T01:02:03+09:00
2011-03-24T01:02:03+09:00
telescopio
雑記
あちこちに友人がいると、どのニュースにも反応してしまい、けっこうしんどい。
シリアこそ、いったん火が付いたら大変なことになりそうで、とても心配。
リビアは論外として、バーレーンもイエメンも落ち着かないまま。
そもそもイラクだって全然解決していない。
ここ数日は、パレスチナもアフガニスタンもパキスタンも、状況は違うけれども、どうも不穏だ。
あちこちで話題になっているビートたけしの「週刊ポスト」の記事。
焦点は『「被災地に笑いを」なんて戯れ言だ』の部分なんだろうけど、そこよりも。
*******
今回の震災の死者は1万人、もしかしたら2万人を超えてしまうかもしれない。テレビや新聞でも、見出しになるのは死者と行方不明者の数ばっかりだ。だけど、この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、被害者のことをまったく理解できないんだよ。
じゃあ、8万人以上が死んだ中国の四川大地震と比べたらマシだったのか、そんな風に数字でしか考えられなくなっちまう。それは死者への冒涜だよ。
人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。
本来「悲しみ」っていうのはすごく個人的なものだからね。被災地のインタビューを見たって、みんな最初に口をついて出てくるのは「妻が」「子供が」だろ。
一個人にとっては、他人が何万人も死ぬことよりも、自分の子供や身内が一人死ぬことの方がずっと辛いし、深い傷になる。残酷な言い方をすれば、自分の大事な人が生きていれば、10万人死んでも100万人死んでもいいと思ってしまうのが人間なんだよ。
そう考えれば、震災被害の本当の「重み」がわかると思う。2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、その悲しみに今も耐えてるんだから。
*******
”2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて”
まったくその通り。
人に銃を向ける人すべてに、言って聞かせたい。
このくらいのことが想像できない大人は、すでに人間じゃないと思う。]]>
続く緊張状態
http://telescopio.exblog.jp/13162319/
2011-03-18T07:39:20+09:00
2011-03-18T07:39:19+09:00
2011-03-18T07:39:19+09:00
telescopio
雑記
リビアの日本大使館が閉鎖になったのが2月25日。こちらはチュニジアで業務中。
リビアも情報が錯綜してきて(意図的な撹乱もあり?)実際どうなっているのかよく判らないけど、イエメンはそういう問題ではなく、状況そのものが混乱しているもよう。あちこちのニュースサイトを見てるけど「カオス」とか「誰が誰と戦っているのか」というような表記が目立つ。
国連のリビア介入の決議はどうなっただろう。
カダフィは恐ろしい言葉で自国民を掃討する宣言をしている。
ベンガジ住民は来たるべき大決戦に備えて気勢を上げているようだけど、景気づけみたいに銃を撃つのはぜひやめてもらいたい。その弾にあたる人だっているんだし、あきらかに装備で政府軍に劣っているのに、そんなところで弾を無駄にしてどうする。こういうところが非正規軍の弱さだと思う。
なんだか世界がすっかり変わってしまったように感じる。
もちろん家を流されて被災地にいるような方々には言わずもがなだろうけど。
一日も早く、一人でも多くの人が、安心して眠れますように・・・。]]>
震災と世界情勢
http://telescopio.exblog.jp/13148513/
2011-03-17T01:21:00+09:00
2011-03-17T01:20:58+09:00
2011-03-17T01:20:58+09:00
telescopio
雑記
どうなってしまうのだろう。
原発は明らかによけいだった。これで支援や復旧に遅れが出るのは大変な悲劇。ガソリンがなくて避難できずに現地に残り、物資の補給が絶たれている人たちのことを思うと本当に胸が苦しくなる。
国の命令で地域住民を避難させるのなら、避難したくてもできない人の面倒までみるべきでは。
国内の状況については、いろいろ情報があるので、それ以外のことを。
世界中が大変なことになっています。
私はそっち系は信じないけど、アセンションとかマヤ暦とか、そういう言葉がよぎるくらい。
とりあえず、アルジャジーラ英語版(アラブ人の間ではアメリカ寄りのメディアとの評判だけど)を引用しておく。
ところで、これは決して震災と無関係ではない。
中東~北アフリカの混乱は、直接的に石油がらみの価格高騰につながる。
今、被災地に物資を送るためのガソリンが足りていない。
買占め問題もあるけれども、国家予算の組み直しが必要な事態にあって、燃料の高騰は影響が大きい。
いよいよシリアも?
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/03/2011316131236735771.htmlまだ規模も小さいし、平和的なデモが平和的に(?)解散させられた感じだけど、火曜は40~50人だったのが水曜は100人になってるのが心配。水曜は逮捕者も出たもよう。
いったん死傷者が出たら爆発するから、なんとかそうならずに持ちこたえてほしい。シリアで本気の蜂起があったら、それこそ大変なことになると思う。
アサドさん、今の地位を守りたいなら、給料アップとか小手先のことじゃなく、国民の声を聴いてください。
バーレーンは湾岸諸国に”協力”を求めたことから一気に緊張が高まっている。
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/03/201131643831976772.html
何のために、サウジアラビアの軍隊が?なぜUAEの警察が?
UAEはどうだか知らないが、サウジだって、そろそろよその国にかまけてる場合じゃないんじゃないの?
マナーマでデモが治安当局と小競り合い始めた頃は、国境閉鎖してたくせに。この戦車見せびらかしパレードみたいなのは何?
バーレーンの場合、宗派の問題が絡んでいるので(シーア派が多数の国民を、スンニ派の王家が強権支配)ひとつ間違うと泥沼になりかねない。シーア派となるとイランも大いに関心を示すし。
ぐちゃぐちゃのイエメン。
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/03/201131610353694242.html
イエメンは、いつも何かしら荒れているイメージがあるせいか、あまり報道されていないけど、すでに外務省からは退避勧告が出ている。
ただ、サレハ大統領の圧政とか言ったって、現実問題として政府の統制がまったく及んでいない地域もあるわけで、何に対する不満なのか、やや疑問な面もあり。
とかいっても、ここは普段から市民がライフルをかついで歩いているような国。組織だった対立構造にもならなそうだし、いろんな意味で危険。
サナアの友人はいつもFacebookでちんたらしているけれども。
後発(?)のモロッコ
http://english.aljazeera.net/news/africa/2011/03/2011313212948314417.html
モロッコは、中東~北アフリカで唯一デモが合法な国だそうだ。それでもこういう衝突があるというのは、政府がナーバスになっているということか。
モロッコの王家は、ヨルダン同様ムハンマドの末裔とされているので、王家打倒みたいな方向にはいかないと思うけど、モロッコの若者は不満がいっぱいあって、その発散的に暴れるのが心配。
さらに忘れられた感のあるイラク、アフガニスタンも引き続き荒れているようだし、パレスチナもまた緊張アップ。エジプトもコプト教徒とゴタゴタしたり、アルジェリアもまだまだ不穏。
ヨルダンとオマーンは、とりあえず収束したの?あまりニュースに出てこなくなったけど。
チュニジアも出てこないけど、前進しているのかな。曲がりなりにも野党もあったし、比較的民主化してた方だと思うので、なんとか平和的に民主化して、今回の一連の事態の引き金を引いた国として、ぜひとも良いモデルになってほしい。
スーダン(ダルフール問題とは別らしい)とかコートジボワールとかの事態は、もともとこの地域の知識がないこともあり、把握しきれません。
個人的に一番心配なリビア。
http://english.aljazeera.net/news/africa/2011/03/201131614230683317.html
サイフ・アル・イスラム...この人、気持ち悪い。
カダフィ(父)がいっときの異様なオーラを失ったのと前後するように、妙な迫力が出てきたような。
このままカフダフィの軍が反政府運動をすべて制圧したら、その後はどうなるのだろう?
ハイ、おしまい、職場に戻りなさい...ではすまないでしょう。つい最近制圧したどこかの町ではそう言ったらしいけど。
ベンガジはそう簡単に落ちないだろうし、でも兵力ではかなわないだろうし、いったい何人殺す気か。降伏したって大粛清が始まるのは目に見えているし、そうなったらまさに決死の抵抗をするだろう。そしていつまでも散発的に抵抗が続き...となったら、イラクみたいになってしまう。想像すると本当にぞっとする。
震災のニュースはリビアをはじめ、世界中で流れている。
伝えるなら、惨事の映像だけでなく、原発の恐怖だけでなく、家族を失った人の嘆きを伝えてください。
人が一人死ぬことの重さを伝えてください。
人の命を手にかけることの愚かさを伝えてください。
神様。本当にいるなら助けてください。]]>
一緒に頑張ろう。
http://telescopio.exblog.jp/13120843/
2011-03-13T21:56:53+09:00
2011-03-13T21:56:56+09:00
2011-03-13T21:56:56+09:00
telescopio
雑記
電話が全然つながらなくて心配したと言うが、聞きたいのはこっちだ。大丈夫ですか、リビアは。
どんどん情報が錯綜してきて、実態がとても判りにくくなっているリビア。
当初の報道では、あっさり陥落しそうな感じだったけど、あれは敵を油断させる作戦だったのか、カダフィのこの勢いはなんだろう。
友人はそれでも「外国の支援なんて誰も望んでない。これはリビアの問題。彼らは”助けに”行くというけれど、それをそのまま信じることは難しい」と言う。そうだろうな、と思う。彼らはイラクのことを忘れていないし、リビアにも石油がある。
ベンガジの反政府勢力の代表が欧州に支援を求めたけれど、フランスがいち早く彼らを正当なリビアの代表として承認したのは、正当な代表からの要請で支援、という図式に持って行きたいからだろう。だって選挙も何もしてないし、南部はまったく話に出てきてないし、グループそのものが良いか悪いかではなく、今あのグループを代表として認めるどんな根拠があるというのか。
あのグループが「外国の支援なんか絶対いりません!」と言ってたら、承認してないんじゃないか。
日本の大惨事に対しては、どこの国も目を見張る速さで温かい援助を申し出てくれた。
それは本当にありがたいのだけど、同時に世界の指導者たちには、どうか中東の問題から目をそらさないで、と言いたい。
悪者がいなくて、何をすれば良いかシンプルで判りやすい人道支援だけに逃げないで。
自然災害は避けられないけれど、たった一人の独裁者が自国民を殺すことを止める方法はきっとあるはず。日本に示してくれたのと同じ誠意を持って、中東の動乱に対峙してほしい。
「日本は今、大変な悲しみと不安に覆われていると思うけど、そういう感情に自分の心すべてを支配させないで。なるようにしかならない。泣いても笑っても同じ明日がくるなら、笑おう」
戦時下の国からのメッセージは重い。
自分たちでできることを、ひとつずつ、やって行こう。]]>
Al'lah, Save Libya
http://telescopio.exblog.jp/13003110/
2011-02-27T02:52:00+09:00
2011-02-27T13:12:22+09:00
2011-02-27T02:52:40+09:00
telescopio
雑記
南部に関しては今のところ何のニュースも聞こえてこないから、まあ大丈夫なんだろうとは思っていたけれど、やはり南部は今のところ問題なく、日常生活が送れているとのこと。
しかし、もはやリビアは無法地帯だと。
2年前に初めてリビアに行ったとき、北部を案内してくれたガイドさんが「リビアには、カダフィを嫌いな人だってたくさんいる。あたりまえでしょう。国民全員に好かれるリーダーなんておかしい。カダフィはサダム・フセインとは違う。彼は独裁者ではない。彼が嫌いなら嫌いと言っていい、それがリビアだ」と言っていたことをよく覚えている。
そして私の友人も、チュニジアからエジプトに”革命”が飛び火し始めた頃は「とりあえず、カダフィはよくやっていると思う」と言っていた。
今となっては、彼らの発言が「壁に耳あり」ということだったのか、本当にそう思っていたのかはわからない。しかし今、友人の部族は、もはやカダフィを支持しないことを決めたそうだ。
友人の住む街は、武装して水や食料を確保し、万一に備えているとのこと。
カダフィがセブハー(南部最大の都市で、カダフィが少年時代をすごし、ジャマヒリーヤ革命を宣言したところ)に来ようとする可能性は高く、問題はそれを阻止できるかどうかにかかっていて、もしセブハーにカダフィが到達したら、その先は...。
友人が「We prepared everything」と言ったとき、その声の響きに身がすくんだ。
ほんの2か月前、平和で(少なくとも表面上は)美しいリビアを旅したばかりなのに。
あのとき、誰がこんな状況を予測できただろうか。
カダフィが自暴自棄になって、彼の貯めこんだ恐ろしい兵器で国民を巻き添えにして自爆しないことを祈る。
もはやそういう段階だと思う。
神様。]]>
年末のごあいさつ
http://telescopio.exblog.jp/12562254/
2010-12-23T22:07:03+09:00
2010-12-23T22:07:03+09:00
2010-12-23T22:07:03+09:00
telescopio
雑記
少し早いですが、まもなく旅行に行くので、コメント禁止にします。
今、発熱中です。
出発までに下がるか気になるところですが、まあ、焦っても下がるわけじゃなし。
元気に帰ってくる方に一票(?)。
それでは皆様、良いお年を。]]>
旅系雑誌とついでに旅本
http://telescopio.exblog.jp/12506186/
2010-12-15T01:11:10+09:00
2010-12-15T01:11:04+09:00
2010-12-15T01:11:04+09:00
telescopio
雑誌系
『CREA Traveller』はイスタンブール特集。
けっこう新しいショップとかレストランの情報が出ていておもしろい。最近は女性シェフのレストランが人気だそうな。へ~。グランドバザールにもセンスの良い雑貨屋さんができたり、トプカプ宮殿にミュージアムショップができたり...しかし雑貨の値段に目を見張る。
民族衣装の形の可愛いシルバーのネックレス。196リラ...11,000円強。マジですか?
カドキョイやニシャンタシュまで紹介されてるし、う~む、こういう路線で雑誌に取り上げられるようになるとは。
エーゲ海や地中海のリゾート地や、カッパドキアの風景も素晴らしい。
カシュなんて、すごく行ってみたい気になる。
いや~、でも、次にトルコに行くのっていつになるかなぁ。
『FIGARO voyage』は、北フランスの田舎町。何かと南仏が注目されがちだけど、北部にも美しい街はある。
アルザス地方なんか、けっこう前から行ってみたいし、小ぢんまりした落ち着いた色彩の美しい街とか、ブルターニュのユトリロの絵みたいな街とか、明るく開放的な南部とは全然違うけど、これはこれでいいなぁ、と思う。ちょっとベルギー風だったり、オックスフォードあたりみたいだったり、ドイツの香がしたり。
最新刊の『旅』もフランスだけど、今回はパリ。ケーキ関係のようだけど、パリ特集、何回目ですかって気も。
こちらは雑誌じゃなくて本だけど『武智志穂と行く かわいいマレーシア』。
タイトルから判るとおり武智志穂さんがマレーシアの街を歩いて、いろんな可愛いものを見る、という構成なんだけど、正直言うと、誰それって感じ(^_^;)。でも、本は本当に可愛いつくり。
写真が今はやりのソフトフォーカスというか軽く白飛びしたような色合いで、マレーシアのキッチュな雑貨や街並がとてもきれいに見える。ちょっとずるいかも。ペナン、KL、イポー、マラッカ...おしゃれなカフェや、美味しそうな食堂、いい感じにひなびたホテル、アジアのパワー炸裂のスーパー...あ~、マレーシア行きたい!
似た感じ(でもないか?)の『好好台湾』も、ちょっとレトロな風合いの写真がすっごく魅力的。現実の台湾はもうちょっと元気にカラフルな気もするけど、時間がたって思い出す台湾て、確かにこんなイメージかな~、というような、全体に茶色がかったトーン。
でも、セピアというのとは違う。これはお茶の色かな。
考えてみれば、台湾でお茶飲んだ記憶ないんだけど(笑)。]]>
GPシリーズ
http://telescopio.exblog.jp/12378939/
2010-11-29T00:28:13+09:00
2010-11-29T00:28:11+09:00
2010-11-29T00:28:11+09:00
telescopio
雑記
残るは上位6人で争う北京でのファイナルのみ。
男子は高橋大輔、織田信成、小塚崇彦、パトリック・チャン、フローラン・アモディオ、トマシュ・ベルネル。
女子は安藤美姫、鈴木明子、村上佳菜子、カロリーナ・コストナー、レイチェル・フラット、アリッサ・シズニー。
日本選手が、男女とも3人ずつファイナル進出とは驚異的。
アメリカがレイチェルとアリッサを出しただけで、他は複数の選手を進められてないわけで、これってすごいことだよね。
ファイナル。
男子に関しては、日本限定のインフルエンザの大流行でもない限り、日本人3人が全部台落ちするはずはないので、誰かはメダルを取るだろう。
全員という可能性は、はっきり言って、ないと思う。
パトリックがメダルを取ることは、もう決まっている。断言する。
よっぽど崩れない限り、銅もないんじゃない?
だってシリーズ中、かなり転んでるのに、スケート・カナダ優勝、ロステレコム杯2位だからね。
どういう理由か知らないけど、ISUは彼を勝たせたいらしい。
実際、彼自身「練習の重要性を痛感した」「ジャッジは僕ができるということを知っている」とか堂々と言ってるし。
いくら練習でできても、本番で失敗したらそれまで。この種の競技はそういうもの。それを練習でできてるからって勝たせるのなら、試合は必要ないと思う。ポイント積み上げ性で、ランキングで争うようにすれば?そんなの面白くも何ともないけど、今だって違う意味で、相当面白くない。
加えてパトリックのビッグマウスぶりがまた感じ悪い。
同じビッグマウスでもブライアン・ジュベールは、言っちゃなんだが、フランス人だからしょうがないし(^_^;)「俺のフリップはルッツだ」「スピンがなくなればいい」「女子の優勝者?もちろん1位は俺だ」などのトボケた発言もあり、なんとなく憎めない。
その点パトリックは、まだ若造なのに「4回転は、ジュベールみたいにスケート技術で劣る選手の言い訳」という主旨の発言をしたり、あんな何様な感じが強い。そしてあれだけ言っておいて今季4回転を入れてきたのもまた腹立たしい。
あんたこそ、4回転やる前にトリプル・アクセルの精度を上げなさいと言いたい。
フローランは、最終戦のエリック杯が地元フランスだったこともあり、超ノリノリ。
SPはジュベールとかぶる「レジェンド・オブ・メキシコ」だったけど、これはフローランの方が私は好きだな。
ジュベールは、ところどころ両手を片膝を上げる変なポーズ(なんというか、グリコみたいな形)が入ってたり、手拍子の中途半端なノリが、大昔の日本の歌謡曲『星のフラメンコ』みたいで(古すぎて誰も判らないと思うけど。私も歌ってた人は知らない)なんとも言えなかったり...フリーの大げさな第九も、例によって変衣装が際立っていたっけ。今回は胃腸炎でフリーを危険してたけど、そういえばSPもやけに白い顔してたような...白人てあれが普通?フローランが黒すぎるだけ?
話をフローランに戻して、フリーはベルネルと被るマイケル・ジャクソンメドレーだったけど、これは若くて挑戦的なフローランの勝利でしょう。ファイナルの直接対決が見ものだ。
エリック杯では、自信をつけてきたせいか、挑戦的というより挑発的なくらいで「さあ、いいもの見せてやるぜ、よそ見するなよ」とでも言うような、不敵に観客を煽る表情が印象的だった。
あのノリの後で、クラシックを品良く知的に滑った小塚君は素晴らしい。
フローランはジャンプがすごくきれいで、モロゾフも教えていて楽しいだろうな、という雰囲気が伝わってきたけど、小塚君の優勝が決まったとき、キス&クライまで祝福に来てくれたのは良かった。
いい子じゃないか~、フランス人のくせに(笑)。←すごい偏見。
日本人男子では、私としては小塚君がイチオシな感じ。
高橋も素晴らしいけど、彼もちょっと点が出すぎな気がしてしまうんだよね。
あっという間に彼の世界を作って観客を引きこむ能力や、ものすごく踊れること、ある種のスター性は評価されて当然と思うし、応援もしてるけど、ちょっとね...パトリックのいわゆる「爆アゲ」との帳尻あわせにされてるようで。
ノブナリは昨シーズンより良いかな?チャップリンはすごくハマってたけど、今季の方が楽しそうだ。
ファイナルには進めなかったけど、今後が楽しみなのはやはり羽生弓弦。
敬愛するジョニー・ウィアーもツィッターで「yuzuru Ganbatte!」と応援してくれてたし、フリーの衣装はジョンーのデザインだったそうだし、どんどん独自の世界を築いていって欲しい。
でも、まずは転んだらすぐ立つように。
あと、中国の宋楠選手もいいな。パトリックから分不相応な鼻っ柱の強さを除いたような、きれいな顔立ちで、スタイルも良い。中国は、昨シーズン活躍したペアの男子が二人ともものすごい顔で(超失礼)残念だったけど、ほらね、ちゃんといるんだよ、いい男も、という感じ。
ユヅルとジュニア時代から仲が良いらしいけど、ユヅルの言い分では「試合で会うと必ずにっこりしてくれる。二人とも英語が話せないのでゼスチャーで会話している」とのことで...それでよく仲良しになれたね(^_^;)。
真央ちゃんファンとして有名な、アメリカのアーミン君も、スケート・アメリカの演技はエキゾチックで、彼の雰囲気に合っていてとても良かった。
スウェーデンのADSLも、吸血鬼でなければ殺人犯みたいな人相の悪さが魅力(笑)。
デニス・テンも男っぽさを出そうとがんばってるようだし、くるくるヘアーのアダムも可愛い。
今季は男子がなかなか面白いと思う。
一方の女子。
昨シーズン、真央ちゃん・ヨナちゃん対決が過熱しすぎた反動か、今季はいまひとつ盛り上がらないような。
美姫ちゃんも調子いいし、鈴木さんはなんだかぐっときれいになったし、カナコもはつらつとして爽快だけど、しかし...。
だいたい、全体にやたらと点が低い。
女子をひっぱっていたのはやはり二人の対決だったのか...というか、ヨナちゃんの爆アゲの余波だった、と考えるのが、むしろ常識的でしょうか。
世界選手権に本当にヨナちゃんが出るなら、その点がどうなるか、非常に興味がある。
今季は必須要素が減ったこともあり、技術点が低くなるなら判るが、やたら低いのはPCSの方。
7点台を半分も並べれば、だいたい優勝できている状態。
五輪では禁断の(?)9点台まで出ていたのに...なんなの、この状態。
これでヨナちゃんにいきなり8点台後半とか出るようなら、さすがにもうフィギュアは終わりだと思う。
(すでに終わっているという声は2年前から多いが)
ヨナちゃんに関しては、そもそも世界選手権に本当に出られるのかも疑問だ。
今季、2Aが3回転同様2回までに制限されたので、フリーで2Aを3回入れていた彼女はジュニア時代からほとんど変えないできたジャンプ構成の変更を余儀なくされている。
もちろん3回の2Aのうちひとつを他の2回転にするなら簡単だけど、それでは基礎点が下がりすぎる。
じゃあ3回転は?というと、2回跳んで良い3回転は二種類までと決まっていて、ルッツとトゥ・ループをそれぞれ2回入れている彼女は、フリップやサルコウを2回跳ぶことはできない。となると、当然ループを入れるしかないのだけど、ヨナちゃんはループがなぜか苦手で、2回転もままならないという噂。
もちろんGPシリーズに出ないでいる間に、ループをしっかり練習してくる可能性はあるけど、さてどうなるんでしょうね。
ついでに、今季から女子のスパイラルは要素からはずれ、コリオ・スパイラルとして基礎点が固定された。
村主さんが著書で「スパイラルなしのプログラムを作ってみたら、すごく体力的にきつくなった」と言っていた。
確かに今までの3秒保持×3ポジションだと、姿勢によってはきつくても、その間は動いてないので呼吸を整えるのに使えてたんだと思う。それがなくなると、体力に不安のあるヨナちゃんにとっては、けっこう厳しいかもしれない。
世界選手権については、このままだと真央ちゃんも出られないかもね。
開幕直後には「世界選手権までに」ということを何度か言っていたけど、世界選手権はどうがんばっても3枠しかないわけで、ファイナルには彼女以外の3人が進んだし、ファイナルの他の選手の顔ぶれを見ても、二人メダルを取る可能性が高い(ひとりは多分、キーラちゃんが...)。
日本選手権で真央ちゃんが優勝したとしても、ファイナル進出の3人が大崩れしない限り、厳しいような気がする。
でも、ここでジャンプを見直すという信念をくずさず、耐えてがんばってほしい。
今中途半端にやめたら、本当にどうしようもなくなってしまう。
「今季は棒にふる覚悟で」というのがたとえ話でなくなりつつあるのがツライけど、本当に歯を食いしばって、がんばって。
最後に笑うのは、きっとあなただから!]]>
ミトコンドリア・イヴ
http://telescopio.exblog.jp/12316204/
2010-11-21T01:29:00+09:00
2010-12-09T00:20:25+09:00
2010-11-21T01:29:57+09:00
telescopio
読書
これは、前から気になっていた本。
『イヴの7人の娘たち』
著者はオックスフォードの人で、ここでいう「7人の娘」というのは、現在のヨーロッパ人の母系先祖となる7人の女性のことである。
実はちょっぴり原書で読んでみたい思いがあり、邦訳を読むには覚悟というか決意が必要だったのだけど、日本語でも難しい、遺伝関連の用語を、辞書をひきひき読む苦労を思い、ついに妥協した。
さて。
世間で言われる「人類のDNAをたどっていくと、アフリカの一人の女性にたどりつく」という説は、かなりの誤解を招いている。
つまり、たった一人の女性から全ての人類が生まれたかのように聞こえるが、これは、そういうことではない。
この女性と同時代に生きた女性は複数いて、彼女(ミトコンドリア・イヴ)がたった一人の女性だったのではない。ただ、その時代から現在に至る間に、他の女性に由来するミトコンドリアは途絶えてしまったという、ただそれだけのことである。
ミトコンドリアのDNAというのは、母から娘へ、つまり女系を通じてのみ、受け継がれる。
ミトコンドリア・イヴに娘と息子がいたとして、息子は彼女のミトコンドリアDNAをもらってはいるが、それを彼の子孫に渡すことはできない。つまり、男子しか次の世代を残さなかった場合、母のミトコンドリアDNAはそこで途絶えることになる。が、すべての遺伝子が途切れたわけではない。 息子も両親から半分ずつ遺伝子を受け継ぎ、その息子は4人の祖父母から1/4ずつ、その息子は...というように、数世代前の女性先祖とも、つながってはいる。
ただ、ミトコンドリアは基本的に正確な母のコピーであるのに対し、他は両親から半分ずつ受け継ぐため、片方の親と共通する部分も半分しかない。
ミトコンドリアは組み換えがなく、突然変異の起こる度合いも少なく、それが起こる頻度(何世代に一度起こるか)も判っているので、これをたどっていくことが容易である。
もし、私の代で突然変異が起きたとすると、私に複数の娘がいた場合、彼女達全員がその変異を受け継ぐ。
おそらくその娘も。次に突然変異が起きるのはずっと後の世代である。しかし、私の姉妹にはその変異が起きていないわけだから、彼女達の娘にも当然、私に起きた変異はない。そして数世代を経て、私の姉妹に連なる系統で突然変異が起きたとき、それは私の子孫には関係のないことなので、その下の世代では、さらに差が開いていく。
だから、ミトコンドリアDNAの塩基配列の違いを調べると、共通の母系祖先がどのくらい前にいたかが判る。
このようにして、現在のヨーロッパ人につらなる母権先祖が7人いることが解明されたのだが、もちろん、この7人の前にも女性はいたし、彼女達の同世代にも、もっとたくさんの女性がいた。姉妹もいたかもしれないが、この女性達の姉妹から始まる子孫は、どこかの時点で娘を持つことなく、そのミトコンドリアの伝承をとだえさせたわけだ。
だから、ミトコンドリア・イヴの別称でラッキー・マザーというのがある。彼女は女性の子孫が現在までとだえなかった、実にラッキーな母親であったので。
そして今から数十、数百世代を経たとき、もしかしたら、私以外の女性から発した女系の子孫が途絶えるかもしれず、そうなったら、私が数十、数百世代の後の、ミトコンドリア・イブ=ラッキー・マザーになるわけだ。私の前に、何人の女性がいたかは重要ではない。
こう考えてみると、ミトコンドリア・イヴというのが、特別の存在ではないことが判る。
もうひとつ興味深いのは、ヨーロッパにおいては、ネアンデルタール人というものの化石もみつかっているが、現在のヨーロッパ人には、ネアンデルタール人の子孫はいないということ。
つまり、ネアンデルタール人は、絶滅したのだ。今のヨーロッパ人の祖先はクロマニヨン人のほうである。
同様に、昔社会科でならった北京原人や周口店上洞人なんていうのも、今に伝わる子孫を残していない。
現在の我々の先祖は、すべてアフリカ発祥である。
各地の原人と、今の私達につながる先祖とが、どの程度へだたっていのかは謎だが、通婚によって得られたはずの子孫がまったく残っていないことを考えると、おそらく彼らは繁殖できないほどに遠い種だったのだろう、というのがこの本の著者の考え方である。
ラバは馬とロバの子どもで、ラバ同士が結婚しても、ラバの子を産むことはできない。彼らは繁殖能力がなく、ラバを作るためには、いちいち馬とロバを掛け合わせるしかない。
(※この本では、このケースの説明として、馬の染色体は64本、ロバは62本で、かけあわせたラバは63本と奇数になるため、減数分裂ができないから、と書かれているのだが、それはちょっと違うというか、言葉が足りないのでは?もともと染色体が奇数の種も、珍しい例ではあるが、いる。しかも哺乳類。奇数であることが鍵ではなく、減数分裂でペアを組む相手は大きさが同じでないとダメで、馬とロバではそれが違うのでうまく減数分裂できない、というような説明が妥当らしい。体細胞では、ちょっとくらい違っても大丈夫なのでラバの固体は生きられるけれども、生殖細胞は減数分裂が必要で、それが神経質?なため、卵子や精子ができないのだそうだ)
現生人類の祖先と、他の原人達も、多分そういう関係だったのだろう。両方の血を引く子を得られたとしても、その子には繁殖能力はなかったと、。
実にわくわくする物語ではありませんか。
非常に面白い本なので、ぜひ、ご一読を。]]>
人馬一体
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2010-11-14T11:40:37+09:00
2010-11-14T11:40:35+09:00
2010-11-14T11:40:35+09:00
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雑記
「これ、これ、なんですか~、どゆことですか~」と息も絶え絶えで、よほど訳がおかしかったのかと思ったら、そもそも言ってることがおかしいと言う。
その原文(当然日本語)は
「馬との一体感を味わいながら、自然散策をたのしむ」
...おかしいですか?
彼女のツボに入ったのは、”馬との一体感”。
どうも合体というか、ケンタウロス?みたいなイメージをしているくさい。
どゆことですか~、と笑い続けるので、馬の体温や動き、息づかいなんかを直接肌で感じて、互いに生き物としてのぬくもりを…とか説明すると、また大笑い。
韓国人はそんな気持ちになりません、と。
ペットを可愛がるというのはあるが、馬みたいな動物と感情の交換という発想がないんだって。
そうなの?
欧米人は乗馬をよくするイメージがあるので、試しにフランス語の先生(フランス人)にも聞いてみたけど、「馬との一体感」は全然理解できないと言われた。「人馬一体」なんて、まさにケンタウロスらしい。
う~ん。
情緒的交流がないなら、馬って単なる乗物?それなら乗馬ってサイクリングみたいなものじゃないの?と言ったら「ああ、そんな感じ、そのカテゴリーだね」と…いや、反語的に言ったんですが。
そうなると、馬術ってなんだろう。
馬との信頼関係を築きながらうんたら、みたいなイメージがあるが、それはバイクの運転技術みたいなものなのか?調教技術というか。なんか殺伐としちゃうなぁ。
逆に日本人が、何にでもベタベタした感情移入をしすぎなのか?
よく使う「一心同体」なんて表現も、もしかしてすごく変なのか?
中国人には、食べ物のタブーがないイメージがあるが、台湾人で牛肉を食べないという人はけっこう多い。
農耕に使ってきた関係で、共闘、は言いすぎだけど、仲間というか家族みたいな感覚があり、食べる気にならないそうだ(観音信仰の関係で食べたくない、という説もある)。
そういうのがアジア人的な気がする。
イギリス人に聞いたら「馬との一体感」て判ってくれるのかなぁ。
でもそれ、英語でどう言うんだろう。sense of unity?]]>
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