ジャッジの匿名性
2010年 03月 30日
これは今季グランプリファイナルの、女子フリーのジャッジ。
前にも書いたように、技術審判やレフェリーの国籍は伏せられていますが、9人のジャッジの国籍は明白です。
それでも、プロトコルと見比べても、どのジャッジがどの点数をつけた人かは判らないし、プロトコルの並び順も、一人の採点が終わるごとにシャッフルされるので、推測できないようになっています。
それだけでも、なぜそこまでの匿名性が必要なのか?と思っていましたが...
これが今回の世界選手権の、同じく女子フリーのジャッジ。
ジャッジの国籍まで伏せられてしまいました。
何年分かさかのぼって見ると、世界選手権では、今年に限らず国籍非公開だったようです。
あら...これはうかつでした。
五輪はというと
...やはり伏せられています。
ISU的には、試合のランクは五輪>世界選手権>GPファイナル>GPシリーズですから、重要な試合ほどジャッジの匿名性が高くなっていることになります。
ま、GPシリーズでは国籍も判るから、名前をじっくり見比べて割り出そうと思えば割り出せるけど。
そのクラスの国際審判てそんなにたくさんはいないから。
少なくとも、五輪にいたRHEE Chiheeさんは、中国人ではなく韓国人だということは判った。
ということは、この方が、例の...
いや、あの映像自体は、なんら不正の証拠を示すものではない。
”ポンポンと簡単そうに判定していく”って、そんなの当たり前である。選手は次々に技を行っているので、う~んと一つ一つの判定に唸っていたら次の技を見逃す。瞬時に判定するのがジャッジの技術。大きな国際試合のジャッジは、その技術が一定レベルに達している。
もちろん人間だから間違いはありうる。
間違ったことにしたくなることも、あるかもしれない。
「自国人に甘い」とか、そういう目で見られる心配をせず、良いと思うものは良いと評価したい。
それはよく判る。
贔屓目とかではなく、自国の選手の表現は感性に合いやすいかもしれない。それが自然なことなら、それでいいじゃないですか。
自国の選手だって、好きじゃない人はいるだろう。
なんでそこまで隠すのか。
知りたがるから隠すと言うかもしれないが、それはもう、お互い様で、隠すから知りたくもなる。
当然じゃないですか。