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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

フランスの旱魃

今日の教材は、フランスで46の県がひどい乾燥に苦しんでいるというニュース。
国土の西側に、弧を描くように旱魃地域が広がり、取水制限が行われる地域も。制限の内容は洗車の禁止から、農業用水の制限までと、地域によっては非常に深刻。ひどいところでは、地下の帯水層のレベルまでかなり下がっており、ちょっとやそっとの雨では解決しないほどらしい。
例年取水制限が行われることで知られる南東部の四分の一の地域では、春から初夏の大雨のおかげで、今年は乾燥による被害を免れている...というが、この地域の豪雨のニュースも教材にしたから覚えているけど、とてもじゃないが大雨の「おかげで」なんて言える雨ではなかったはず。どっちがマシかと言われたら、極端な話、一時的に他の地域に避難すればすむ旱魃の方かも、と私なんかは思う。
あの豪雨は、畑が流されたり、海水を浴びて塩害で作物が流されたり、あるいは住む家を失ったりした人を量産した。死者も出た。生きていれば避難はできても、戻ったら家が取り壊し、というのはしんどい。
いや、旱魃が続く中、万一どこかで火事が起きたら、やっぱり住む家を失う人はたくさん出るだろうけど。
なんだか踏んだり蹴ったりだ。
近年、ひどい旱魃と、とんでもない豪雨の話を交互に聞いているような気がする。それも1年おきとかじゃなく、数ヶ月おきに。
恐ろしい。

さて、今日出てきた単語でストンと落ちなかったもの(よくあることだが)...bassin。




電子辞書で bassin をひくと「盆地」と出ているし、まさに bassin parisien で「パリ盆地」と、記事にあるのと同じ例が出ているのだけど、先生の説明を聞く限り、彼は「平野」のことを言っているとしか思えず。
曰く「山のない、平らな広い土地」。それって平野だよね。
日本語の「盆地」というのは、山に囲まれた平地のことだと言うと、それは bassin ではないと先生は主張。
フランスの地図を取り出し「ここが bassin parisien 。一番近い山はこの辺」とかなり遠くを指す。う~ん、盆地に規模の制限があるか判らないけど、たとえば「山あいの集落」というような場所は、盆地というより谷間みたいなもんだし、オーストラリアの大鑚井盆地なんて、すんごく広かった気がするけど...とすっきりしないまま終わったのだけど、帰ってから調べてみると、やはりバッサン・パリジャンはパリ盆地で良いらしい。
「山に囲まれた」という表現からは、その中に立つとまわりにぐるりと山が見えるような印象を受けるが、確かにパリの市中から山を見た記憶はない。
しかるに、盆地というのは、山に囲まれた平らな土地でさえあれば、どれだけ広くても良いようだ。
そんなこといったら、平野なんて滅多にないんじゃ?と一瞬思いかけたけど、日本なんかむしろ、片側が山でもう片方は海岸、という地形の方が多いかも。つまり、山はあっても囲まれていないので、それは盆地ではない。
しかしこれを来週蒸し返して、先生を納得させようと思うと、また一苦労なのは目に見えている。
何せフランス人なので、そう簡単には前言撤回してくれないのである(^_^;)。

今日出てきた覚えたい単語&表現
littoral 沿岸
mesure de~ ~の対策
état 状態
imposer 命じる
subir こうむる、耐える
déficit 赤字
réel 本当の
singulièrement 例外的に
épargner 免れる
bénéficier 利益を得る
pelouse 芝生(≒gazon)
arroser 水遣りをする。
préfet 県知事 (市長はmaire 女性なら madame le maire)
by telescopio | 2010-08-04 22:48 | フランス語