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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

旅行記は難しいでしょう、今。

連休とみれば国外逃亡を試みていた近年、のんびり家にいる3連休は珍しいのだが、家から1キロ以上離れなかった3連休というのは、もしかして就職してから初めてかもしれない。
連休中に読んだ本をひとつ。
旅行記は難しいでしょう、今。_d0018759_2340393.jpg女優中谷美紀の「インド旅行記2」。
南インドを1月ほどかけてプラベートでまわった旅行記で、各地でガイドはつくものの、いわゆる”一人旅”で、日本から誰かが同行したとか、テレビの旅行番組の収録で行ったとか、そういうものではない。2というからには当然1もあり、こちらは北インドをまわったもので、夏に出版され、ためしに買って読んだ。
貧乏旅行でもなく、ニューエイジ系でもないインド旅行記って、割と珍しいものね(ついでにいえば、宮殿ホテルを泊まり歩くような大名旅行でもない)。
で、今回南インド編が出たのでまた買って読んだ。
旅行記は難しいでしょう、今。_d0018759_2343107.jpgで...おもしろいんですか?これ。
続きを読んだくらいだから、私だって全然読めないと思ったわけではないが、うーん、どうかなぁ。読みやすいことは読みやすい。しかしなんというか、あまりに読み応えがない。
旅行記というよりは、旅日記。
それも自分の記録用に書いてるもの。それを公開したような印象。
いまどきリアルタイムでもっと読ませる旅日記公開してる一般人、いくらでもいると思うけど。
もしかして、実際に行ったことのある場所だったらおもしろいのかもしれないけど、この人けっこうちまちま移動していて、地名がたくさん出てくるんだけど、どこもなじみがないせいか、文字の上を目がすべる。せめてもうちょっと風景とか町並みとか、目に浮かぶような描写があると違うと思うんだけど...。
そしてつまらないと感じる最大の理由は、観光地めぐりが多いのに、感想が非常にあっさりしていること。
こういうものを見て何を感じたとか、大いなるものに思いをはせたとか、そういうのがとても少ない(インド旅行記としては、ある意味斬新か?)。
北インド編ではヨガのレッスンも何回か受けているけど、そこでも感想が深まらない。
あるいは昼間の観光から離れて、夜にふと日本での生活を振り返り...というのもほとんどない。映画『嫌われ松子の一生』で監督と激しくぶつかった話は有名らしいし、実際それで疲れ果ててインド旅行に出た部分もあるみたいだけど、そういうのもほとんど触れられない。
まぁ、それについては相手のあることだし、仕事上いろいろ差し障りもあるだろうから、書けないのは仕方ないとして、なんか、これを本にする意味ってあったのかなぁ、という印象はぬぐえない。
このあと東インド、西インドと、続きが出るんだと思うけど、そして行き掛かり上買ってしまうと思うけど、これは「旅行記」というよりは「タレント本」のくくりかもしれない。
そう思ったら思ったで、今度はファンサービスが全然ないなぁって話になっちゃうけど。

以下は雑記。




そもそも、たいして面白いと思わなかった本なのに、続編が出たからといって、なぜ買って読んだか。
それはひとえに、風邪で寝てたからです。

先週の日曜から何となく喉が変かも、とは思っていたのだが、私の風邪のパターンは決まっていて、喉が変と感じた翌朝にはヒリヒリと喉が痛みだし、その夕方には鼻がグズグズ、翌日から3日ほど鼻をかむ以外のことはする暇がないくらい、そして鼻の沈静化と入れ替わりに咳、というもので、今回は「喉の変な感じ」が火曜まで続いたので、これは風邪ではないと思っていた。
それが水曜になり、喉は”変”というよりは”痛い”に変わり、でもヒリヒリまではいかないかなぁ?と思っていたら夜いきなり熱発(ハツネツじゃなく、ネッパツという方が気分が出ます)。
私は風邪をひいてもめったなことで37.5度を越えないのだが、このときは38度ちょい。なんじゃこりゃ、と思いつつさっさと寝て、木曜の朝は微熱程度。微熱と喉の痛みと若干の鼻のグズリという、風邪か鼻炎かギリギリの症状のまま体調は推移し、土曜も念のため町へは行かず、家でひたすらお茶と市販の総合感冒薬を飲んですごしたのだが、この夜再び熱発。
就寝時やたらと寒かったので予感(?)はあったけど、暑さで目が覚めたときには39度を越えていた。
日曜は38.5度を下ることなく1日寝て過ごし、今朝起きたら、いきなり平熱。大量に汗をかいたおかげか、体調もほぼ回復したといっていい。
しかし土曜あたりから激しくなった咳のせいで、声がほとんど出ない。これはちょっと困る。明日仕事にならんのではないだろうか。あっ、しかも窓口当番だ。げげげ。

そんなわけで、土曜の時点ではたいして体調悪くなかったんだけど、念のため人ごみに行くことはさけ、近所の本屋にちょっと寄ったら、『インド旅行記2』が出ていた。
一応、連休中はおとなしくしてた方がいいかな、という気持ちもあり、このくらい軽い本なら退屈しのぎにはいいか、という程度のノリで購入。文庫だしね。
おかげさまで、38度台の熱でもラクに読み終えました。
熱のせいで印象が薄いんだったら申し訳ないけど、そんなことはないと断言できる。
ヨガもやってないので抽象的な話題もさらに減り、1以上に著者の内面に関わる描写は少ない。これ、素人の持ち込み原稿だったら、まずボツになると思うけど~。

こういうことを書くと、中谷さんのファンから怒られるかもしれないけど、私も女優としての彼女は嫌いではない。
本を出すのもこれが初めてではないみたいだし、読めない文章ではないので(特にうまくもないが)、多分自分の内側を見せることに向いてない(あるいは慣れてない)んだと思う。役者って本来そういうものじゃないのかな。
餅は餅屋ですよ。
関係者とか、もしかしたら事務所とか、いろいろな意向がからんでるのかもしれないけど、だったらなおさら、本来の持ち場でがんばって欲しいなぁ。
by telescopio | 2006-10-10 00:29 | 読書