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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

再会@ネット

去年、ヨルダンでお世話になった一家に、一年ぶりに再会した。
と言っても、生身ではなく、動画つきのチャットで。
友人と、その夫のヨルダン人(去年泊めてもらったのは彼の実家)の家に遊びに行き、そうだ、そろそろヨルダンのみんなも起きてるかな?(ラマダン中だし、まだ向こうは暑いので、可能な限り昼寝しているらしい)ということでチャット開始。
あの仕組み、さっぱり判らないんだけど、イメージとしてはテレビ電話の進化したもの。
友人宅のカメラはマイク内臓なので、部屋にいる人と話すのと、ほとんど変わらない感じでネットの向こうにいる人と話ができる。しかも電話料金がかかるわけでもなく、ネットにつなぐお金だけだから、電話回線もプロバイダーも定額料金にしている人にとっては、事実上無料。
いつの間にこんな時代に(遅い?)。
そういえば、セネガルの友達が「Webcam持ってる?たまに顔見て話そうよ」とかメールしてきたことあったけど、何のことやら判らなかったし、一体いくらかかるのだ、という気持ちもあって「できない」と答えたけど、日本は遅れていると思われたかな(笑)。
でも実際、自分でいろいろダウンロードしたりするのは無理だな。うちブロードバンドじゃないし。
それと、お金だけじゃなくて、音の問題。
友人によれば、回線の込み具合等により、クリアでスムーズなときと、ブツブツ途切れがちなときがあるらしいけど、あの音質だと、母語じゃないと聞き取れない気がする。
少なくとも、私があれでフランス語を聞き取るのは100%無理と確信した。
できないと言って正解だった(笑)。




さて、ヨルダンの一家。
みんな元気そうで、一年前突然現れた日本人(私)のことも良く覚えていてくれて、懐かしさで一杯に。私の名前だけは覚えにくかったのか、謎の変換を遂げていたけど(笑)。
お母さんは容赦なくヨルダンのアンミーヤで話しかけてくるし(たとえ音質がクリアでも聞き取れません)、ボーイズは、はしゃいで声がキンキンして何言ってるかさっぱり判らない。
そしてお父さんは、ゆっくりとフスハーで何か私に聞いてくるけど、うぅ、忘れましたよアラビア語は。というか、もともとほとんど判らない(笑)。
友人の夫に解説&通訳してもらいつつ、一生懸命答えたけど、あれはもう会話じゃなく、口真似だな。しかも超亀レス。
「なんで今年は来なかったの?」「次いつ来るの?」「今度はもっとゆっくりしていきなさいね」と口々に言われ、じんとくる。
私がお邪魔したのは計2泊だけど、意思疎通に大変な手間を要する私に、ほんとに皆さん優しかった。
だいたい、外国に住んでる息子から電話がきて「妻の知り合いが来月行くけど、泊めてあげて」なんて突然言われて、あっさり「大歓迎。1週間?2週間?」なんて反応、考えられない。息子が友達連れて一緒に帰るというならいいとして、言葉も通じない人間を一人ポンと預けられて、いったいどうすればいいのだ。うちの母なら腰を抜かすだろう。
そもそも当時私と友人は「面識がある」という程度の関係で、まだ友達という段階ではなく、シリアに行くついでにヨルダンも寄ろうと決めたばかりの頃、町で偶然夫婦に会い、夫がヨルダン人であることは知っていたので、「来月ヨルダンに行く」と言っただけなのだが、「じゃあ今度ゆっくりヨルダン観光情報でも」と会う約束をして、次に会ったら夫から「ぜひうちに泊まって」という急展開。私がどんな極悪人かも知らず(笑)。
改めて言葉にしてみると、こういう状況で泊まってと言われて、そうですかと行く私も私もだけど(笑)見ず知らずの人間を温かく迎えてくれた一家の懐の深さには、本当に頭が下がる。
家に着いたら、ちょっと家族と話をした後、疲れたでしょう、昼寝でもして、と休ませてくれたり、コーヒーの入れ方を教えてくれたり、スーク散策に連れて行ってくれたり、とても穏やかな時間を持て、私の中のヨルダンは、あの家のキッチンで、お姉さん達とコーヒーを飲みながらおしゃべりした時間に尽きる。
ああ懐かしい。本当にまた行けるなら行きたい。
「もうムスリムになった?」と訊かれるのは、ちょっと困るんだけどね(^_^;)。
by telescopio | 2006-10-14 12:13 | 雑記