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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

小さい春みつけた@伊豆小旅行 その4

小さい春みつけた@伊豆小旅行 その4_d0018759_2246247.jpg伊豆(というか静岡県)2日目。
「そろそろ朝ごはんですよ~」とのラクダ妻の声で、のっそりと布団から出て、居間へ向かうと、うわっ、聞いていたとおりのボリューム朝食がドカンと。
まず驚くのはお味噌汁(ちなみに静岡は白味噌だそうです)。
ラクダ妻は、お味噌汁には4種以上の具を入れたいんだそうだ。すごすぎる。それって味噌汁というより、豚汁とか三平汁とかの世界では...。
そしてバカウマだったのが、とろける湯豆腐!
昆布だしの絹ごし湯豆腐に、重曹をちょっと入れると、ぶわっ!となって、その後とろとろに(幼稚な説明ですいません)。これを味ポンで食べると、メチャメチャ美味しい。
最近あちこちで話題らしいし、興味のある方は作ってみてください。重曹の割合は、水500CCに対して重曹小さじ1杯だそうです。
他にも美味しいものがいろいろあったけど、ごはん日記になってしまうので、でかけましょう。

外に出てのけぞったのが、前の日着いたのが夜だったせいで見えなかった、茶畑。
そりゃ静岡だからさ、茶畑があったってフツーなんだろうけどさ。
住宅地にあると思わないじゃない?茶畑だよ?
ラクダ家の駐車場から、渋い緑色の茶畑が見えたのです。遠くに、じゃなく、すぐそこに。
す、すげー...。
と、朝からいろいろ驚きつつ、まずは沼津御用邸記念公園へ。



小さい春みつけた@伊豆小旅行 その4_d0018759_22514554.jpg

沼津御用邸記念公園というのは、明治26年から使われ、昭和44年に廃邸となった沼津御用邸を記念して作られた公園で、平成になってから付属邸の改修整備が行われ、きれいに修復された御用邸を見学することもできる、一種の博物館のようなところ。
園内に入ると、まず梅の花が迎えてくれた。
白梅、紅梅はさすがに判るが、ラクダ妻に「ローバイも咲いてるはずなんだけど」と言われて、何のことか判らず、梅の種類だと言われ、まず思い浮かべたのが「老梅」(^_^;)。
もちろんそうではなくて、これは「蝋梅」と書き、写真右の黄色い梅である。とても香りが良い。知らなかったからって狼狽(以下自主規制...手遅れか)。
小さい春みつけた@伊豆小旅行 その4_d0018759_23373390.jpg
お庭を進むと、この日は野点をやっていたので、せっかくなので、一服。お琴のBGMが園内に流れていて、とってもジャポネスク。
お茶菓子のおまんじゅうは、皮に山芋(だったかな)を使ってあるとかで、しっとりとして美味しかった。さすが献上品。
さらにお庭を海に向かって歩いて行くと、水仙は咲き乱れているし、草は青々、しつこいようですが、ほんとに1月ですか?静岡は時差があるのでは?という感じ。
そしてなぜか松の木が全体にななめっていた(写真中)。風が強いのかな?
海岸は御用邸の外になるので、波打ち際までは行けないけれど、きれいな景色を楽しみながら、のんびり散歩するにはとても良いところ。
スタッフのおばちゃんに「ほんとに小さいですから、期待しないでください!」と何度も念を押された富士展望台から、そこまで言うほど小さくもない富士山を見たり、ちんたら歩いていると、歴史民俗資料館というのがあり、無料だったので(笑)そこも見学。
展示の多くは漁具で、これがなかなか面白い。漁の様子のジオラマや、再現された物見小屋、いろいろな漁具の解説とあわせて見ると、昔は漁に出ている舟に向かって、丘の上の物見小屋から「もっと右~」とか(そうは言ってないだろうけど)指示していたらしい。
そのための拡声器のような道具や、物見小屋では、長時間すごすうちに寝てしまわないように、濃いお茶を飲みました、とか、キラキラする海面を見続けて目がチカチカしないように、窓にすだれをさげました、なんて解説を見るのも楽しいが、昔は丘の上から魚影が見えるほど海がきれいだったのか...となかなか感慨深いものがある。
そして「歴史民俗資料館」と銘打って、展示のほとんどが漁具というのは、つまりこのあたり一帯が漁村として栄えていたということで、なるほど、今も美味しい魚の干物が名産であるわけだよ、と納得がいく(そういう理解でいいのか)。

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さて、いよいよ御用邸の内部の見学へ。
中を見学できるのは西付属邸のみだが、ここがけっこう広くて見応え十分。
お付の人の控えの間とか、調理人の部屋とか、いろんな部屋があり、面白かったのは調理場と湯沸場。
調理場は床が少し低くなっていて、廊下からは階段ではなく、スロープで降りるようになっている。これは配膳したものを台車で運んだためだそうだ。ほほ~。
それから、湯沸場は建物の外にあって、入浴用のお湯を沸かしていたそうだ。御用邸の中では、火事の用心のため、火を使わないようにしていたとかで、あれ?そうすると調理場はどうだっけ?火を使うの調理は別の場所でして、そこでは切ったり盛ったりだけ...だったかな。ちょっと忘れちゃいました(笑)。
順路に従って見学していくと、コースの後半は御食堂、謁見所、御座所と、調度品も復元されて、きれいなお部屋が続く。玉突き所といってビリヤード場まであったのには驚いた。
そして、ひな祭りにはまだ早いが、雛飾りが一部展示されていて、それもしみじみ見学。可愛い子どもの人形や、大変立派な雛飾り、そして静岡で有名なつるし飾り(写真右)もあり、ほんわかした気持ちに。
それから、ラクダ妻と「味わい深いよね~」と感激しあったのが、昔っぽい波打つ窓ガラス。
一点の曇りもなく磨かれた窓ガラスは、格子状の木枠にはめられた姿も美しいが、ガラス1枚1枚が今のまっ平らな素っ気ないガラスと違い、微妙な歪みというか、厚みの均一でないところがあり、それがなんともレトロでいいなぁ...と思っていたら、それはドイツの手作りガラスだとのこと。ほほ~。
ラクダ夫「これがアメリカ製だったら、戦時中に敵国製!とか言って、割られたりしたのかな?」
さて、そのあたりはどうなんでしょう。割られた結果のドイツ製かもしれないけど...。
改めて御用邸年表を見ると、昭和20年の沼津大空襲で、本邸の大部分消失とある。
今の記念公園にも、本邸は再現されていないので判らないが、はてさて、ドイツ製ガラスの謎の答えは...。

そんなわけで、思いの他じっくりと見学し、とっても楽しめた御用邸記念公園。
北海道には、いわゆる日本情緒を感じるものが少ないので、たまにはこういう所を見学して、日本をチャージするのもいいものだ。

つづく
by telescopio | 2007-02-07 23:56 | 伊豆満喫