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下手の横好き語学学習日記


by telescopio

文字と言葉

文字と言葉_d0018759_14122731.jpg表紙の絵が可愛いのにだまされて(?)軽い気持ちで読み始めた『文字の歴史』
すみません、とっても真面目な本でした。
いや、ふざけた本だろうと思ってたわけじゃなくて(どんな本だ)もうちょっと軽い語学エッセイ的なものをイメージしてたんですね、漠然と。
そしてこれ、翻訳もので、原題は『A History of Writing』。つまり、文字に限定した話ではなく、表記そのものの歴史について書かれた本だった。
面白いか面白くないか、と聞かれれば面白いのだが、最低限、一般教養レベルの言語学の知識がないと、かなり難しいと思う。
そこをクリアしたとして、日本人的に面白いのは、やはり東アジアの文字の説明だろう(知らない文字のことを説明されてもイメージできないからね)。
中国語のラテン・アルファベット表記(ウェード式からピンインへの転換にもふれている)、韓国やベトナムが漢字から表音文字に変わった経緯などの流れから、日本語もそうなるかというと、日本人は別に不自由を感じていない、という話はまったくその通りだと思う。
この著者は英語が母語だけれど、幼少時に沖縄に住んだことがあり、日本語の知識がある。そして日本語について「これまで地球上に存在した文字のなかで最も複雑な文字によって表記される」と書いている。もちろんひらがな、カタカナ、漢字の3つの文字体系併用システムのことを言っているのだけど、さらに踏み込んで「日本文字の複雑さは日本社会の複雑さそのものを反映している」とまで...そりゃフライングでしょ(笑)。
同じ著者で『ことばの歴史』という本もあるけど、まとまった時間のあるときじゃないと読めないかも。

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# by telescopio | 2010-08-29 15:58 | 読書

ユーロミリオン

今日の教材はクジの話。
私は宝クジの関係はまったく興味がないのでよく判らないんだけど、好きな数字を選んでかけるタイプのクジで、ヨーロッパにはユーロミリオンというのがあるそうだ。参加している国はフランス、スペイン、UK、ポルトガル、ベルジー、スイス、オーストリア、アイルランド。
今月、レスト・デュ・ケールという貧困者救済食堂(?)の利用者だった女性が5百万ユーロを当てた、という話。
彼女は34年間同じナンバーにかけてきて(ユーロミリオンは新しいクジなので、他のロトとかも含めてってことだと思う)ついに5百万ゲット。彼女は家を1軒建てて、残りをレスト・デュ・ケールに寄付するそうだ。
美談なのだろうけど、汚れきった私達。
先生「貧乏のせいで、5百万ユーロの価値が判ってないんだな。たった家1軒だってさ」
私「救済してもらう立場で、34年もクジを買い続けるってどうなの?」

ユーロミリオン_d0018759_23445496.jpg短い記事であんまり書くことないんで、ちょっと関係ない話。
雨宮塔子の『パリごはん』の2冊目が出ていて、気になりつつ...いや、読みたくて気になってるんだけど、それとは違う、何かよく判らない違和感...帰宅後ネットで見てやっと気づいた。
『パリごはん duex』
duexって...duexって...まさか、そんな。
わざと、やってる?わけないよね。
これ、deux、ですよね?『パリごはん 2』ってことでしょ?
おいおい、誰か発売、いや、印刷する前に気づけよ!

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# by telescopio | 2010-08-26 00:03 | フランス語

最近読んだ本(旅系)

最近読んだ本(旅系)_d0018759_23505234.jpg仕事が忙しかった間、なかなか本を読む時間がとれず、トギレトギレでも読める軽いエッセイを常に携帯していたんだけど、ようやくまとめて読めるようになったので、一気に。
まず、ナオト・インティライミとかいう人の『世界よ踊れ』
えーと、この人は一応ミュージシャン、なのか?まったく知らないんだけど、一応メジャーデビューもしているらしい。彼があちこちで子どもとサッカーをしたり、ライブで飛び入りで歌ったり、ラジオに出演したりしながら世界中を旅した、まあ、旅日記かな、これは。
アラファトさんと話をして歌を聞いてもらったり、かなり極端な体験もしていて、それなりに面白いのだけど、まずそもそも感覚が違いすぎて「こういう人もいるのか」というオドロキが先に立つ。
だいたい私は、たいていのスポーツを難なくこなすような人の気持ちは、一生判らないし(^_^;)こういう目立つのが好きな人の気持ちも判らないと思う。人前に出るの、大嫌い。
そして、ときどき深い洞察があったり、体育会的に健全な意見を述べたり、根はけっこう真面目な人だと思うけど、そして、おちゃらけてあえて軽いノリではしゃいで書いてる部分もあると思うけど、うーん、これは...この人は...軽~く二極性障害の気があるのでは...人に迷惑かけてないからいいけど。大丈夫だと思うけど、間違って中南米あたりでクスリに手を出したりしたら、間違いなくこの人は生き地獄に落ちると思うので、道を誤らないでほしい。

最近読んだ本(旅系)_d0018759_0221100.jpg次は自転車旅行の本で『いちばん危険なトイレといちばんの星空』
より旅行記らしい『行かずに死ねるか!』も、ざっと立ち読みしたけど(コラ)、こっちの方が私には面白かった。いろんなテーマで彼が回った中でのベスト3をあげていて(食べ物が美味しい、マズイ、美人が多い、頭にくる国境、孤独な場所...)時系列じゃないところが、かえって読みやすい。読みながら自分のベスト3をついつい考えてしまうので、なかなか進まないけれど、それも読書の楽しみだし。
文体も、読みやすいけれども落ち着きがあって、ナオトさんのと比べると全然疲れない(^_^;)。

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# by telescopio | 2010-08-24 00:43 | 読書

630キロの通勤

今回も新聞か何かの記事。
テーマはフランスの遠距離通勤事情。
「毎朝、職場に着くとき、彼らはすでに交通機関内で2時間を過ごしている。それも、RER(郊外電車)でも地下鉄でもなく、TGV(フランスの新幹線)で。ディジョン~パリ間の通勤についてのレポ」
このように記事が始まっている。
さて、ディジョンてどこですか。
こういうとき、フランスが好きでフランス語を習っている人ならすぐ判るんだろうなぁ。確か有名な街だよね。ま、とりあえず、タイトルにあるように、パリ~ディジョン間が630kmということなんだろう。
しかし、う~ん、630キロって...?
札幌からだと、えーと、海の中かしら。

閑話休題

ディジョン~パリ間の通勤をしているブルゴーニュ人(?)は数百人いるそうで、駅から職場までの時間を除いて片道1時間40分。通勤に要する時間は1日約4時間になる。しかしこれを特権と考える人もいる。
「ラッシュアワーのRERにくらべたら、クラブメッドだよ」と17年間パリ~ディジョン間の通勤をしているロランは言う。

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# by telescopio | 2010-08-19 00:17 | フランス語

キリル文字

キリル文字_d0018759_23364725.jpgタイトルに難ありだけど、前から気になっていた『ニューエクスプレス・スペシャル ヨーロッパのおもしろ言語』
買っても仕方ないでしょ、と自分に言い聞かせていたのだが、7月ずいぶん働いたし、勢いで買ってしまった。
何の勢いかというと、久しぶりに黒田龍之助の本を数冊読んだ勢い。

話はさかのぼってロシア出張の前、いろいろと準備をしていたときのこと。
係の一人が「それにしても、ロシア語の文字ってハンパですね。ハングルくらいワケ判らなかったら記号にしか見えないけど、普通のアルファベットに知らない字が混じってて落ち着かない」とキリル文字を見て言った。
まあ、ハンパっちゅーのもこっちの勝手な感想だけど、判らなくもない...と思っていたら、上司が「なんでこういう文字になったか知ってる?」と意外なことを言った。
なんでこういう文字になったか?...って、どういう意味だろう...と首を傾げてる間に上司が言うには。
「昔、ロシア人が文字を学びにイギリスに行って、その帰りに船が難破して、書き留めたものが流れてしまって、助かった人たちが、こうだったかな、ああだったかな、と思い出しながら書いたから裏返しだったり、順番もグチャグチャだったりなんだよ」
ええ~~?!
ちょっと待て!

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# by telescopio | 2010-08-18 00:39 | 読書